http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20060823dde012100002000c.html
一部抜粋。

厚生労働省の医療費抑制策の一環で、今年4月、診療報酬が改定されたのだ。
厚労省によると、全体で3・16%の削減で、医療機関にとっては減収になる。
一方で、増収の可能性が残るのが看護師の配置。
他の先進国並みの手厚い看護をと、新たな基準が設けられた。

従来は勤務する看護職員の1日あたりの平均人数が
患者10人に対して1人いる場合が「最高水準」で、
これに認定された病院の入院患者1人あたりの保険点数は1209点(1点10円)だった。
改定により「10人に1人」の場合は1269点、さらに「7人に1人」なら1555点となった。
「7人に1人」という認定を受ければ、ベッド数1000床の病院なら
「10人に1人」に比べ、1日286万円、年間10億円も収入がアップする。
もちろん、そのためには約4割も看護師を増やさなければならず、争奪戦になる。

昨年12月に厚労省が発表した第6次看護職員需給見通しでは、
今年、全国の病院・診療所などが必要としている看護職員は131万4100人で、
看護師は4万1600人が不足。医療関係者の間では
「東京の大病院が地方の看護学生に100万円の支度金を提示したが断られた」
などという情報まで飛び交う。

 ■ベッド減らす狙い

 患者サイドから見れば、「10人に1人」が「7人に1人」になれば、手厚い看護が実現されそうだ。
58万人の看護師が加入する日本看護協会の小川忍常任理事は「手厚く看護する病院を評価することは協会が要望してきた。ただ、
協会の調査では新卒の看護師の離職率は9・3%。結婚、出産、
育児などライフステージを考えた細やかな対策が求められている」と訴える。

 ところが、ある厚労省幹部は「病院は人件費が安い新人をかき集めようとしている。
新基準では人数という量さえ満たせば、質は問わないからだが、どうかと思う」
と人ごとのような口ぶりだ。

 さらに、「7人に1人」には厚労省の狙いも見え隠れする。
看護師を確保できない病院は国の医療費削減策による他の収入減を補えず、財政が厳しくなる。
そうすればベッド数は淘汰(とうた)される。
社会的入院を解消するため現在の25万床から2012年度までに
15万床に減らすという目標値も掲げられている。
介護が必要なお年寄りの社会的入院も解消したいという。
東北大学大学院医学研究科の濃沼信夫教授(医療管理学)は
「1億3000万人の人口に約130万人の看護師が働く現状は
先進国の平均的水準だが、ベッド数は先進国水準の数倍。
医療技術の進展で入院期間が短く、あるいは外来治療のみ
で済むようになっているのにだ。
スウェーデンは入院期間の短縮に合わせて病床を減らした。
しかし、日本は欧州ほど病床を減らしてこなかったから、医療財政が圧迫されている」
と解説する。
確かに、このままでは世界に誇るこの国の医療制度が破たんするといわれ、
財政の立て直しは必要だろう。

 これに対し、名古屋近郊の病院の看護部長(46)は
「厚労省は症状が重く、手厚い看護が必要な患者のベッドさえ確保すればいい
と考えているようだが、このままでは、中規模の病院は看護師不足で
やっていけなくなる」と危機感を募らせる。
結核予防会が運営する複十字病院(東京都清瀬市)の担当者も
「私たちが新基準を満たすのには数年はかかりそうだ」と話す。町田さんも「大阪では病院が3分の2になるのでは、という説さえある。
特に150床から250床の病院は看護師を確保しようとしても
大規模病院の後になるし、
かといって、ベッド数を簡単に減らすこともできず、経営がきつくなるのは必至」と話す。
地域の中規模病院で慢性疾患などの治療を受ける患者が、適切な医療を受けられない「医療難民」化する恐れも指摘されている。

 派手な争奪戦の裏には、重くて深い問題が横たわっていた。


来年度に向けて転職活動中のあたしです。
超売り手市場と言われても、結局病院側は安い新人サンを欲しがるから
中途はどうなのかな〜と思ったり。

でも、実際のところ、いちばん動けるハズの中堅がいろんな理由で辞めていきます。
もちろん結婚だったり出産だったりもするわけだけれど。

給料が安かったり、休みがなかったり。
くだらない委員会とか研究とか押し付けられて、休みに出勤しなくちゃならなくて
責任は大きくなるけど、やってあたりまえ。
評価はされないし、ボーナスは新人でも仕事ができてもできなくても
一律の支給。
基本給は上がらないし、夜勤手当はみ〜んな一律いっしょ。

そりゃ、辞めたくもなるよね〜。

そんな中堅のいない病棟って、新人とお局様みたいなのしかいないから
とんでもないことになってる。

病院は「新人が辞めないように」っていう対策にはちょっとずつ動き出してはいるけど
ホントはその新人を指導する中堅ドコを大切にする方が先じゃないかと思ったりするわけです。
ちゃんと指導できる体制じゃなかったら、新人さんは育たないし
辞めていくだろうし。

話はそれたけれど、今度説明会に行ってみて
実際のトコロどうなのか見て来ようと思いマス。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索